簡易課税 計算シミュレーション

課税売上高と事業区分を入力すると、簡易課税の納付額を計算し、原則課税・2割特例と並べて比較します。どの方法が有利かひと目でわかります。

対象年度 2026 · 出典: 国税庁 No.6505 簡易課税制度

¥

納付する消費税

¥500,000

実効負担率: 5%
課税売上高(税抜)¥10,000,000
売上にかかる消費税(10%)¥1,000,000
みなし仕入税額(50%)−¥500,000
納付する消費税¥500,000

簡易課税 vs 原則課税

簡易課税

¥500,000

原則課税

¥1,000,000

簡易課税の方が ¥500,000 有利です

実際の仕入税額がこの金額を超えると原則課税が有利: ¥500,000

2割特例は令和8年(2026年)9月30日を含む課税期間まで適用できます。

所得税計算

簡易課税制度とは

簡易課税制度は、消費税の納付額を簡単に計算できる中小事業者向けの制度です。売上にかかる消費税(売上税額)から、実際の仕入にかかった消費税を集計する代わりに、事業区分ごとに定められた「みなし仕入率」で計算した金額を仕入税額として差し引いて納税します。

原則課税(一般課税)では、売上にかかった消費税から仕入・経費にかかった消費税を1件ずつ集計して差し引きます。これに対して簡易課税では仕入側の集計が不要になり、売上高と事業区分さえ分かれば納付額が求められます。帳簿づけの負担が軽く、仕入や経費が少ない業種ほど有利になりやすいのが特徴です。

計算方法(ステップ)

簡易課税の納付額は、次の3ステップで求めます。

  • 1. 売上税額を計算:課税売上高(税抜)× 消費税率10% = 売上にかかる消費税。
  • 2. みなし仕入税額を計算:売上税額 × 事業区分のみなし仕入率。
  • 3. 納付額を計算:売上税額 − みなし仕入税額。

例えば、第5種(サービス業等)で課税売上高が1,000万円の場合を計算してみましょう。売上税額は1,000万円 × 10% = 100万円です。第5種のみなし仕入率は50%なので、みなし仕入税額は100万円 × 50% = 50万円。よって納付額は100万円 − 50万円 = 50万円となります。上の電卓に売上高と事業区分を入力すれば、この計算を自動で行います。

事業区分とみなし仕入率

みなし仕入率は事業区分ごとに次のように定められています。仕入の割合が高い卸売業ほど率が高く、納付額は小さくなります。

事業区分該当する主な事業みなし仕入率
第1種卸売業90%
第2種小売業・農林水産業(飲食料品)80%
第3種製造業・建設業等70%
第4種その他(飲食店業等)60%
第5種サービス業等50%
第6種不動産業40%

簡易課税を適用するには、基準期間(原則として前々年・前々事業年度)の課税売上高が5,000万円以下であること、かつ適用しようとする課税期間の前日までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出しておく事前届出制であることが要件です。詳しい取扱いは国税庁の解説をご確認ください。国税庁 タックスアンサー No.6505 簡易課税制度

2割特例とは(いつまで使える?)

2割特例は、インボイス制度をきっかけに免税事業者から課税事業者になった方向けの負担軽減措置です。事業区分に関わらず、売上税額の20%だけを納付すればよく、簡易課税の第1種(納付10%相当)を除けばほとんどの業種で最も有利になります。事前の届出は不要で、確定申告書に適用する旨を記載するだけで利用できます。

対象となるのは、インボイス発行事業者の登録を受けたために課税事業者となった方です。ただし2割特例は恒久的な制度ではなく、令和8年(2026年)9月30日を含む課税期間までの経過措置です。それ以降の課税期間では利用できないため、期限後は簡易課税か原則課税を選ぶことになります。

簡易課税・原則課税・2割特例のどれが有利か

どの方法が有利かは、仕入や経費の大きさで変わります。目安は次のとおりです。

  • 仕入・経費が少ない(サービス業やフリーランスなど)→ みなし仕入率や2割特例で控除できる額が実際より大きくなりやすく、簡易課税・2割特例が有利。
  • 大きな設備投資や仕入がある年→ 実際の仕入税額が大きいため、それをそのまま控除できる原則課税が有利。多額の還付が受けられる場合もあります。
  • 2割特例が使える事業者→ 多くのケースで簡易課税より納付額が小さくなるため、期限までは優先的に検討。

上の電卓では、同じ売上高で簡易課税・原則課税・2割特例の納付額を並べて比較できます。実際の仕入にかかる消費税を入力すれば、原則課税と比べてどちらが得かも一目で確認できます。

注意点

簡易課税を選択すると、原則として2年間は継続して適用する必要があり、途中で原則課税に戻すことはできません。設備投資を予定している場合は、届出の前にどちらが有利かをよく検討しましょう。

また、複数の事業区分にまたがって事業を行っている場合は、区分ごとに課税売上高を分けて、それぞれのみなし仕入率で計算した仕入税額を合計するのが原則です。区分ごとの売上を管理していないと、最も低いみなし仕入率が適用されることがあるため注意が必要です。

よくある質問