材積計算 – 丸太・製材の体積をその場で計算

丸太の材積をJAS末口二乗法(2cm括約・材長切捨て対応)で計算し、製材は寸法×本数で立米を集計。立米単価から金額、才・石への換算まで無料・広告なしで。

材積
木材の体積のこと。丸太・製材とも立方メートル(立米)で表し、取引の基本単位となる。
末口二乗法(JAS)
丸太の材積 = 末口径(m)² × 材長(m)。JASの慣行では末口径は2cm括約(偶数cmに丸め)、材長は0.2m刻みの切捨てで扱う。
立米単価
木材1立方メートルあたりの価格(円/m³)。丸太・製材の見積りの基準になる。
尺貫法の材積単位。1才 = 1寸 × 1寸 × 6尺(約0.00278 m³…板材基準)だが、木材流通では1才 ≈ 0.0278 m³(1立方尺)として扱われることが多い。
尺貫法の材積単位で、1石 = 10才 ≈ 0.278 m³。丸太の伝統的な取引単位。

材積計算:丸太の末口二乗法(JAS)と製材の立米計算

材積(ざいせき)とは木材の体積のことで、丸太・製材を問わず取引金額を決める最も基本的な数値です。現在の日本では材積は立方メートル(m³、通称「立米(りゅうべい)」)で表すのが標準ですが、これは戦後に尺貫法からメートル法への移行が進んだ結果であり、それ以前の木材市場では「石(こく)」「才(さい)」という尺貫法由来の単位が長く使われてきました。特に丸太市場や製材所の現場では、才単価・石単価という言い方が今も慣習として残っており、立米での計算結果を才・石に変換して確認する場面は珍しくありません。

丸太の材積計算には、日本独自のルールである「末口二乗法(すえくちにじょうほう)」が使われます。これは丸太の末口径(元口ではなく、伐採方向に対して先端側・細い方の直径)を2乗し、材長を掛けるという単純な式ですが、実際にはJAS(日本農林規格)の慣行に基づく独特の丸め処理が加わります。具体的には、末口径は皮を除いた実測値をいったん整数cmに切り捨てたうえで、2cm刻みの偶数クラス(14cm、16cm、18cm…)に括約(かつやく=丸めて分類)し、材長は0.2m刻みで切り捨てます。この丸め処理があるため、実測値をそのまま使うヨーロッパ式のフーベル式(中央断面積×材長)とは、同じ丸太を測っても得られる材積が異なります。

このツールでは、丸太モードでJAS末口二乗法(フーベル式への切替も可能)、製材モードでは柱・垂木・胴縁などの寸法規格×本数から立米を自動集計できます。立米単価(円/m³)を入力すれば概算金額も同時に計算され、才・石・ボードフィートへの換算値もワンクリックで確認できます。

丸太の材積計算:JAS末口二乗法の丸め手順を実例で確認する

JAS末口二乗法の計算は「末口径を丸める」「材長を丸める」「二乗して掛け合わせる」という3つのステップに分解できます。実際の丸太で数字を追ってみましょう。

例として、末口を実測した結果、皮を除いた直径が28.4cm、材長が3.9mだった丸太を計算します。

まず末口径です。実測値28.4cmは、まず小数点以下を切り捨てて整数cmにします(28.4cm → 28cm)。次に2cm刻みの偶数クラスに括約します。JASの慣行では、末口径が14cm以上の丸太は2cm単位(14・16・18・20・22・24・26・28・30cm…)のクラスに分類され、奇数cmになった場合は1cm切り下げて直近の偶数クラスに丸めます。今回はすでに28cmで偶数のため、そのままクラス径28cmとして採用します。

次に材長です。実測値3.9mは0.2m刻みで切り捨てます。3.9mを0.2mで割ると19.5となり、小数部を切り捨てて19区分、つまり19×0.2m=3.8mが採用材長になります。0.1m単位の端数は切り捨てられ、繰り上げは行いません。

丸めが終わったら、末口二乗法の式に当てはめます。材積(m³)=末口径(m)² × 材長(m) なので、0.28m × 0.28m × 3.8m = 0.2979 m³ となります(小数第4位を四捨五入)。これがJASルールに基づくこの丸太の公式な材積です。

同じ丸太を、丸めを行わずにヨーロッパ式のフーベル式(中央断面積×材長)で計算するとどうなるでしょうか。フーベル式は末口径と元口径の中間地点(材の中央)の直径を実測し、その断面積に材長を掛けます。仮に元口径(根元側の直径)が32.0cmだったとすると、中央径は(28.4cm+32.0cm)÷2=30.2cmです。断面積はπ×(0.302m÷2)²≈0.07163m²となり、実測材長3.9mをそのまま掛けると0.07163×3.9≈0.2794m³になります。

JAS末口二乗法の結果(0.2979m³)とフーベル式の結果(0.2794m³)を比べると、この例では末口二乗法の方が約6.6%大きい値になります。末口二乗法は末口という最も細い断面を基準にしつつ2cm・0.2m単位で丸めるため、丸太の形状や丸め方向によって実際の体積(フーベル式に近い値)より大きくも小さくも出ることがあります。これは計算間違いではなく、JASが取引の簡便性と再現性を優先して定めた慣行的なルールによる差です。日本国内の丸太取引では原則としてJAS末口二乗法が使われるため、フーベル式の結果はあくまで参考値として理解しておくとよいでしょう。

このツールでは丸太モードで末口径と材長を入力すると、JAS・フーベルどちらの方式でも即座に材積を計算し、両方の数値を並べて確認できます。末口径が14cm未満の細い丸太や、規格外の変則的な形状の材については、JASの慣行上も特例的な扱いがあるため、実際の取引では製材所・木材市場の担当者に確認することをおすすめします。

製材の材積計算:柱の尺モジュール積算を実例で確認する

製材(角材・板材)の材積計算は、丸太よりずっとシンプルです。厚さ×幅×長さをすべてメートル単位に揃え、本数を掛けるだけで立米が求まります。丸め処理は不要で、実寸法をそのまま使います。

実務でよくあるのが、木造住宅の柱材を尺モジュール(1間=6尺=1820mm)の長さでまとめて発注するケースです。105×105mmの柱(このツールのプリセット「柱 105×105」)を例に、1階の管柱として1間(1820mm)の柱を20本、2階まで通す通し柱用に3000mmの柱を10本使うケースを計算してみます。

1間(1820mm=1.82m)材の材積は、0.105m×0.105m×1.82m×20本=0.4013m³です。

3000mm(3.0m)材の材積は、0.105m×0.105m×3.0m×10本=0.3308m³です。

両方を合計すると、0.4013m³+0.3308m³=0.7321m³になります。ここに歩留まり・ロス率(プリセットの目安は10%)を考慮すると、発注上必要な材積はさらに1割前後の余裕を見ておくと安全です。

立米単価が仮に70,000円/m³(スギ管柱クラスの目安)だった場合、概算金額は0.7321m³×70,000円≈51,244円となります(ロス分を含めるとこれより数千円上振れします)。このツールでは寸法規格を選び本数を入力するだけで、この積算をすべて自動計算し、立米単価から金額まで一括で表示します。

尺モジュールで発注する最大のメリットは、柱・間柱・垂木・野地板などの規格材が1間(1820mm)・2間(3640mm)単位でホームセンターや製材所の在庫と一致しやすく、切断ロスが出にくい点です。逆に3m材・4m材はプレカット工場向けの規格として広く流通しており、どちらの長さ体系で発注するかによって歩留まりが変わることも覚えておきましょう。

単位換算:立米・才・石・ボードフィートの関係

  • 1才(さい)= 1立方尺 ≈ (10/33 m)³ = 約0.02783 m³(1尺=10/33m=約0.30303mとして計算)
  • 1石(こく)= 10才 ≈ 0.2783 m³
  • 1 m³ = 約35.94才(1才≈0.02783m³の逆数)
  • 1 m³ = 約3.594石
  • 1ボードフィート(board foot)= 1インチ×12インチ×1フィート = 1/12立方フィート ≈ 0.002360 m³
  • 1 m³ = 約423.8ボードフィート
  • 1才 ≈ 11.79ボードフィート、1石 ≈ 117.9ボードフィート
  • 例:材積0.7321m³の柱材は、才換算で約26.3才(0.7321÷0.02783)、石換算で約2.63石、ボードフィート換算で約310.3bfに相当します。

木材の値段はどう決まるか:立米単価と丸太の1本単価

日本の木材市場では、製材品(角材・板材)は基本的に立米単価(円/m³)で取引されます。立米単価は樹種・等級(無節・上小節・並・特一等など)・乾燥方法(人工乾燥材KD・天然乾燥材AD)によって大きく変動します。2026年時点の目安として、スギ(杉)の建築用製材(管柱クラス、KD材)はおおむね60,000〜85,000円/m³前後、ヒノキ(檜)の同等グレードは90,000〜140,000円/m³前後で取引されることが多く、化粧材・無節材になるとさらに数割〜倍近く高くなります。輸入集成材や米松(ベイマツ)などの外材は為替や需給で変動が大きく、この価格帯より上下することがあります。

一方、丸太(原木)は立米単価で計算されることもありますが、木材市場(せり市)では1本単位の価格や、末口径・材長ごとの等級表に基づいた1本単価で取引される場合も多くあります。丸太の等級は末口径の大きさ・通直性・節の有無・曲がりなどで評価され、同じ樹種・同じ末口径でも数千円から数万円まで差が出ます。買い手側は、市場で提示された1本単価を末口二乗法で求めた材積で割り戻すことで、実質的な立米単価を検算できます。

なお、木材は樹種や含水率によって密度が大きく異なるため、材積(m³)と重量(トン)の換算には一律の係数がありません。目安としては、乾燥したスギ材で概ね0.3〜0.4トン/m³前後、ヒノキで0.4〜0.45トン/m³前後、含水率の高い伐採直後の生丸太ではこれより重くなります。トン単価で見積もりを受け取った場合は、樹種ごとのおおよその気乾比重を掛けて立米単価に換算し、他の見積りと比較すると分かりやすくなります。

主な樹種と尺モジュール、購入時のポイント

日本の木造住宅で最もよく使われる樹種は、スギ(杉)とヒノキ(檜)です。スギは軽量で加工しやすく、柱・土台・下地材から造作材まで幅広く使われる一方、ヒノキは耐久性・香り・美観に優れ、土台や化粧柱、浴室まわりなど水回りに好まれます。このほか、垂木・野地板にはツガ(栂)やベイマツ(米松)、造作材にはヒバ(青森ヒバ)なども使われます。

製材の長さ体系は、尺貫法に由来する「尺モジュール」がいまも建築現場で広く使われています。1間(けん)=6尺=約1820mmを基準単位とし、柱・垂木・野地板などの規格材は1820mm、3640mm(2間)といった尺モジュール寸法か、プレカット工場向けの3000mm・4000mmという2系統の長さで流通しています。図面を尺モジュールで描く設計事務所も多く、発注時にどちらの長さ体系の材料が必要かを確認することが、ロスの少ない発注につながります。

製材所(せいざいしょ)や木材市場(もくざいしじょう)で仕入れる際のポイントとしては、まず立米単価だけでなく、乾燥方法(KD/AD)と含水率、等級(無節・上小節・並)を必ず確認することです。同じ立米単価に見えても、天然乾燥材は入荷後の含水率にばらつきがあり、後から割れ・反りが出ることがあります。また、丸太での仕入れを検討する場合は、末口径だけでなく元口径との差(末口・元口の比率=テーパー)も確認すると、製材した際の歩留まりを見積もりやすくなります。市場でのせり値や相対取引の価格は日々変動するため、複数の製材所・市場の相場を比較したうえで、このツールで立米単価から総額を試算しておくと、発注時の予算組みがスムーズになります。

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